【京都いいもの探しの旅】3日目:祥子さんと盛りだくさん!いいもの探しツアー
2018年5月31日
今日は、京都の服飾デザイナーで友人の 池邉祥子さんが京都を1日案内してくれる日です。
友人とはいえ、もともと私たちは祥子さんが作るお洋服のファンの人です。展示会で、初めて彼女のつくったお洋服に袖を通してから、私たちは祥子さんの洋服に魅了されてしまいました。
本当はいちファンとして、「祥子さんのアトリエ見学に行こう!」というつもりで計画した今回の京都旅行なのですが、親切な彼女は「せっかく京都に来たのだから」と、色々な素敵な場所を巡る予定を立ててくれて、アトリエに行く暇がなくなってしまうという珍事件が。笑
それでも、また京都にくる理由ができたので、今回は親切に甘えて、祥子さんに京都の魅力的な場所や人をご紹介いただくことになりました。
朝食
朝8時、「丹」というお店の朝食から始まりました。
京都三条通白川橋のほとりにある、そのお店では野菜を中心とした朝ごはんがいただけます。
ご飯と汁物、大皿料理が基本となり、自家製納豆や生卵をはじめ、季節によって変わる献立を5品〜6品を楽しめます。
素材の味を生かした、とても美味しい体に染み渡るような朝ごはんです。
食後は2階にあがり、セルフドリンクでコーヒーや紅茶、ジュースなどを飲みながらゆったりとした時間を過ごしました。
建仁寺 両足院へ
「丹」から徒歩15分ほどの健仁寺 両足院へ、半夏生の庭を見に訪れました。
提灯には、向かい合う可愛らしいムカデが。両足院の「足」を意味してこのシンボルなのかな?と思いきや、そうではなく、両足院のお堂には毘沙門天が祀られているそうで、ムカデは毘沙門天のお使いらしいのです。
もう1つ、虎の像も多く見受けられました。
毘沙門天は古くから、<寅の年、寅の日、寅の刻>に出現するという伝えが多く、そのお使いは虎だとされ、毘沙門天を祀るお寺を訪ねると、たくさんの虎が見られるそうです。
たくさんの生き物がみれる両足院ですが、私たちの目当ては、半夏生のお庭でした。
半夏生とは、葉の一部を残して白く変化するお花です。
この様子が「半化粧」しているようで「半夏生」と呼ばれるようになったという説と「半夏生」の時期に咲くので、この名前にになったとする説があります。
この半夏生が一面に植えられているお庭を楽しに訪れたのですが、、、
残念! 少し時期が早かったようで、まだ色が変わる前でした。しかし、お庭はとても美しく私たちは暫くの間ぼんやりと眺めて過ごしました。
甘泉堂の水羊羹
次に訪れたのは、両足院から徒歩5分。四条通の祇園商店街から細い路地を上がったところにある甘泉堂です。
残念ながら写真を撮りそびれてしまったのですが、道に面したショーケースの中には、最中や落雁が並べられていました。
祥子さんのオススメは水羊羹とのこと。
店番のおばあちゃんに「水羊羹をください」と言うと、冷蔵庫から水羊羹を出してくれました。
みずみずしく、あっさりとした甘みの上品な水羊羹。4月から9月までの限定販売だそうです。
篁(たかむら)
甘泉堂から徒歩3分。京都で竹や木でものづくりをしている高野工房の直営店の篁(たかむら)さんを訪れました。
店頭には、酒器をはじめ茶道具やその茶道具をつくる技を盛り込んだ竹の生活道具が並んでいます。
職人さんが受け継いできた技術がひしひしと伝わってきます。
Ippo plus(イッポプリュス)
電車とモノレールに1時間半ほどのり、大阪のギャラリー「Ippo plus」までやってきました。
大阪府吹田市にある、天然酵母パン工房 ippo。そこでのパン教室に加え、 同場所で、plusというギャラリー・サロンも運営されています。
外装も内装も、たまらなく好きな空間だったのですが、あまりに見とれて写真を撮りそびれてしましました。失敗。。。
祥子さんは、こちらギャラリーでお洋服の展示もされていました。
今回は、小倉広太郎さんが展示を。その器を使って、tsuzuru(つづる)さんが洋菓子と紅茶の喫茶を開いていました。
小倉広太郎さんの作品からは、わびさびの精神に通じるような雰囲気を感じました。1つ1つの作品が香り立つようなオーラを放ち、凛とした空気を醸し出しているのです。
tsuzuruさんの手作りスイーツはとても美味しく、器とのコラボレーションも素敵でした。
お土産に、クッキーも購入。
展示では、ずっと気になっていた金工の素敵な作品を作られる、中村友美さんにも偶然お会いすることができました。
また、こちらも気になっていた、倉庫を改装してライフスタイルショップを経営している、archipelago (アーキペラゴ)のオーナーさんにもお会いすることができました。
素敵なご縁をたくさん、ありがとうございます。
Ippo plusには1時間ほど滞在。作品やお菓子を堪能し、たくさんの人との出会いに感謝をしながら、名残惜しくもまた京都へと戻って来ました。
京都への道中、初めて生で見る、太陽の塔にテンションがあがり、観光客気分で、たくさんの写真を撮影しました。笑
かみ添(かみぞえ)
京都西陣にかみ添さんの工房兼、店舗があります。
「型押し」という古典印刷技術で 多種多様の版木を使い、手摺りにより文様を写した紙が 襖紙、壁紙、便箋、封筒、ポチ袋と言った様々な形で展示、販売されていました。
慌ただしい訪問になってしまいましたが、版木なども見せていただき、とても繊細なお仕事についてお話いただくことができました。次回はもっとゆっくりお伺いしてお話も詳しく聞かせていただきたいと思いました。
みたて
京都北区。山野草など季節の植物を扱うお花屋さんが「みたて」です。
気になっていたお店なのですが、訪れた日は定休日でした。残念。また来ることにします。
STARDUST(スターダスト)
みたてさんのお隣にある、STARDUST (スターダスト)
こちらもまた素敵な空間です。壁にはフランス・リヨンのお茶専門店「CHA YUAN」のお茶が。ショップスペースには、厳選された服や食器なども並んでいます。
元は織物の工場だったという建物を改装したお店は、縦に長い構造になっていて、奥にカフェスペースもありました。お店のあちこちには、古道具や鉱物、植物などが飾られていました。
次回はぜひ、こちらでお食事もしたいなと思いました。
御菓子丸
最後に訪れたのは、御菓子丸さん。和菓子とは思えないような、美しく繊細な作品たち。いつか実際に手にとって食べてみたいと思いを寄せていた和菓子です。
ようやく、お店に訪れることができました。
和菓子をつくられている杉山早陽子 さんは、祥子さんのご友人とのことで、お忙しい中少しだけお話もさせていただけました。
そして、御菓子丸さんの代表作ともいえる「鉱物の実」もいただくことができました。
クロモジの枝を刺した多面体の菓子は、外はサクッ、中はトロッとした食感です。ほんのり果実の味がしました。美味しい。そして、美しい。
両足寺では、御菓子丸さんがつくった「はんげしょうの宝珠」という半夏生をモチーフにした御菓子も販売されています。中に入ったピスタチオが独特の味、食感をもたらしてくれていて、とても美味しかったです。
晩御飯
1日の締めくくりに、祥子さんの行きつけのお店で晩御飯を食べることに。
ここのお店のお料理がまた、、、全部美味しい!そして、驚きのお財布に優しいお値段。何から何まで、祥子さんのチョイスは完璧でした。感動。
「アトリエに遊びに行きます!」のつもりが、京都・大阪を丸1日かけて案内してもらい、しかもすべて感性のドンピシャなお店や人を紹介していただけて、感謝してもしきれません。
この京都の旅で祥子さんとの距離も縮まり一段と仲良しに。そしてさらに彼女の大ファンになりました。素敵だなぁ。
こんな祥子さんだからこそ、魅力的なお洋服が生まれるのだと、しみじみ感じた1日でした。
東京に来た際には、「祥子さんのために、お礼のお食事会を開催しよう!」そう心に決めて、別れを惜しみつつも、ホテルへの帰路に就きました。
追記
10月に東京で池邉祥子さんが展示をするそうです。情報はこちらにもアップデートして掲載します。皆さんにもぜひ、祥子さんのお洋服を知って頂きたいです。
参考
流行を追わない京都発ブランド「TALK TO ME」 池邊祥子服飾研究室の服づくり哲学
“人を抱きしめるような”美しく優しい存在「池邉祥子服飾研究室」の服
4日目:鴨川と貴船を満喫 に続く