【登壇】夫婦で起業塾 〜副業が生業になるまでのプロセスとは〜
日時:2020年6月17日(水) 19:00~20:30
会場:オンライン(Zoomを使用します)
申込締切:開催当日の19:00まで
詳細
「すべての本は教材である」を掲げる本屋の学校・SPBS THE SCHOOL さんにて「夫婦で起業塾」を開講いたしました。
料理とおもてなしだけではなく、ブランディングや商品開発など、さまざまな事業を展開することになりましたが、実は両者とも、元は会社員でした。
二人で過ごす時間を大切にしようと始めた料理とおもてなしの企画は、暮らしの一部からやがて副業となり、さらには生業(=本業)になっていきました。当初それが本業になるとは思わなかった二人のこれまでの起業物語の裏側には、それぞれの事業フェーズに合わせて寄り添ってくれた本があり、考え方も変化してきました。
本講座では、「てとてと」のこれまでを本とともに振り返りながら、最小チームである夫婦で起業をする場合の秘訣、それぞれの仕事哲学、未来に見据えていることなどについて、お話しました。
こんな方におすすめ
- 今の仕事や働き方に疑問を持ち始めている方
- 副業に興味がある人、副業を生業に変えたい方
- 夫婦や小さなチームで何かをはじめたい方
- 小商い、生業というワードが気になる方
- ポストコロナ時代の生き方、働き方を考えたい方
講座の内容
目次
- 自己紹介
- 副業が生業になるまで
- サラリーマン期
- お金について調べる期
- 趣味で副業期
- 副業が生業に期
- 自分たちのスタイル確立期
- 夫婦で起業の秘訣
- 仕事のスタンス
1.自己紹介
食のクリエイティブディレクター豪希とライフスタイルデザイナーの桃子による、 食にまつわる様々な活動をする、「おもてなし夫婦ユニット」であり、ブランディングプロダクション「株式会社TETOTETO」の代表をしています。
現在、2人とも35歳。
結婚をして、夫婦ユニット「てとてと」をはじめたのが2016年なので今年で4年目。
「株式会社TETOTETO」をはじめたのが2017年なので、今年で3年目になります。
ちなみに、マッチングアプリで出会った2人の馴れ初めはnoteにまとまっているので、ぜひ!波乱万丈ですw
https://note.com/momucofu/m/m874b8236eefe
今の仕事を具体的にご紹介すると、、、
紹介&予約制の食事会「てとてと食堂」や料理教室
<事例>
てとてと食堂 http://tetoteto.info/category/shokudou
料理教室 http://tetoteto.info/category/onmytable/cookingstadio
出張料理 http://tetoteto.info/category/onmytable/shucchouryouri
キャンプやピクニック、スタイリング、イベント
キャンプ http://tetoteto.info/category/travel/camp
飲食店プロデュースや企業へのレシピ提供
カフェメニュー:http://tetoteto.info/shokudou/ichinosaka20190523
商品開発、ブランディング
デザイナー、ライターと一緒に、明石のタコ屋さんを一からブランディングしました。
<事例>
タコ https://kanekusu.official.ec/
和菓子 https://itwokashi.official.ec/
レモンマートル https://shop.lml.co.jp/
とどめ茶 https://todome.official.ec/
2.副業が生業になるまで
今の活動が副業から生業になるまでに、大きく5つのフェーズがありました。 それぞれの時期に「考えていたこと」「行動したこと」「読んだ本」をご紹介します。
1.サラリーマン期
2.お金について調べる期
3.趣味で副業期
4.副業が生業に期
5.自分たちのスタイル確立期
1.サラリーマン期
豪希(2008〜2018年) 約10年間
桃子 (2011〜2017年)約6年間
サラリーマンをしていました。
週5勤務。本当にふつうのサラリーマンで、休日は2人でゲームセンターにコインゲームをしにいったり、蔦谷のビデオをみたり、そんな風にすごしていました。
起業に対してのイメージは、昼も夜も働く、休みがなく大変なイメージで、自分たちには縁がないのかなとおもったりもしていました。
もう少しバックグラウンドを話すと、
豪希は水産大学を卒業後、日本海事検定協会というところで鑑定人という仕事をしていました。ざっくりいうと、コンサルのお仕事です。その後転職して、地方に眠る「素材はいいけどデザインがのっていない商品(けん玉・ゴザ・マンホールなど)」のプロデュースを、食分野に限定せず手がけていました。
当時、豪希は仕事に夢中で楽しんで働いていました。
ちなみに、飲食店などで働いたことはなく、シェフの父のお店の手伝いをしたり、小さい時から料理はとても身近にあって、自分の為だけに料理を作っていました。
一方桃子は、美大を卒業してデザイナーという仕事につくものの、自分に自信がもてずに、心から「楽しい!」「ワクワクする!」と思えない日々をすごしていた。(自分では、楽しいし自信もあると思っていたけれど、今思えば、思おうと頑張っていたというのが正しい表現かなと思います)
2.お金について調べる期
そんな桃子なので、無意識のうちに、「働かなくてもお金を得られる方法はないだろうか?」という考えがうかんでしまっていました。本屋に立ち寄ると、気になる本は、お金に関するものばかりでした。
当時は手当たり次第に、「お金」に関するいろいろな本を読んで、漠然と「お金持ちになりたい」とおもっていました。
その理由は、 好きな時に好きなだけ旅行に行きたい、 欲しいものを買いたい。時間が欲しい = 働かずにお金が欲しい。そんな風に思っていたんです。
要するに、心から「仕事が楽しい」と思える毎日をすごしていませんでした。
<そんな時に影響を受けた本を2冊ご紹介>
▼現在は、表紙が変わっています。
「不動産投資」は、不労所得を得られる方法だと思い、「すぐにやろう!」と決め、知り合いに色々教えてもらいながら、ワンルームマンションを4件購入。現段階では、毎月の家賃収入は、ほぼローンの返済にあてていますが、数年後、家賃は全額収入になるし、今売ったとしても利益は出るので、やっててよかったなと思います。
会社を辞めると退職金もないし、年金も少なくなりますが、不動産をもっていると、働けなくなった時の準備にもなり、お金の心配事が一つ減りました。
*
「支出」か「投資」かを意識することに関して、豪希は昔からこれを意識して生きていたみたいです。
会社帰り、あ〜お腹すいた!と、目の前にあるコンビニに入って、目についたポテトチップスを買う。たべる。おいしい! これは、「支出」で、桃子がやりがちだった行動です。
会社帰り、あ〜お腹すいた!。自分はセブンイレブンが好きで、潰れて欲しくないし応援したいから、交差点のむこうにある、セブンイレブンに行こう。新商品のポテトチップスを手に取り、裏面表示をみる。前回おいしかったポテトチップスと同じメーカーがつくっている。期待できそうだ。そして、添加物がやたらとすくない。どうやってつくっているんだろう?帰りがけにこのメーカーのHPを見てみよう。今度、食品をつくる仕事がきたら、ここのメーカーに相談ができそうだな。しかも、おいしい!と、これが「投資」。
同じポテトチップス150円でも、その行動や払ったお金から得られる情報や、未来の自分の役に立つ行動はあきらかに後者。
お金を使う時は、できるだけ「投資」を意識する。これだけで、いろんな物の見え方が変わってきました。
*
当時、家計簿をつけていなかったので、家計を把握してませんでした。それが漠然とした将来の不安につながっていたんだとおもいます。
ファイナンシャルプランナーさんに相談しながら、まずは現状を把握するために家計簿をつけることにしました。
当時の家計簿の例。ちょっとやりすぎ感はありますが、、2015〜2017年の2年間頑張ってつけていました。
それ以降は、会社のお金の管理に忙しくなってしまったのもあり、年に一回、総資産を記録しています。
これをやっていたおかげで、お金を管理する土台ができたように思います。
そして、参考になった本をもう一冊。こちらは、本のタイトルを忘れてしまいました。ごめんなさい。
この本を読んで、9つもキャッシュポイントを持つべきなのか!と衝撃をうけました。
ただこの頃から、キャッシュポイントは複数持つことを意識して仕事をするようにしていたので、コロナでイベント系の仕事がなくなってしまっても、他で補うことができました。
初めは、副業としてキャッシュポイントを増やそうとおもってつくったブログですが、いまでは違う形のブログとして運用されています。
てとてとブログ http://tetoteto.info/profile
3.趣味で副業期 = 夫婦ユニット誕生
ブログをつくったけど、アフィリエイトより、ライフスタイルの発信がしたい!ということで、発信にはユニット名があった方がキャッチーだよね。ということで、「てとてと」が誕生しました。
このとき、2人ともサラリーマンで別々の仕事をしていたため、何か一緒にやりたいね。ということになりました。
桃子が結婚前から好きだった(けど料理は得意じゃなかった)ホームパーティーを、料理上手な豪希と一緒にやったら楽しいのでは?
そんな感じで、月に1〜2回ほどのホームパーティーの様子などを発信していました。
しかし当時は、30平米のワンルームに一緒に住んでいため、お客さんも2名しか呼べませんでした。
料理で人をもてなしていると、「お店とかカフェとかやらないの?」と聞かれたりして、意識するようになりました。
「カフェをやりたい」かもしれない
そんなふうに思い、友人に会った時に、カフェとか興味あるな〜という話をしていると、友人が吉祥ににあるカフェを「1日ごとでレンタルできる」という情報を教えてくれました。
売上の25%をお渡しするだけで、あとはそのカフェを自由につかえるそうです。(現在は残念ながら閉店)
結果、
1日カフェを2回開催してみました。
毎回、20〜30名近くの人をもてなすことができたのですが、そこで感じた素直な感想は、「料理をつくって食べてもらいたいわけではない 」でした。
みんな、「おいしい!」と料理をよろこんでくれてうれしかったけど、バックヤードで忙しすぎて、きててくれた人とほとんど話すことができませんでした。
この経験から、ホームパーティーの時に楽しいと感じていた、「来てくれた人と料理をキッカケに話をする」ということが、自分たちの本当にやりたいことだったと気付き、カフェをやるのは2回でやめました。
カフェを始めるには、開業資金に1000万円ほどあるといいと言われます。
これを準備して、いざカフェを初めて、「やっぱりカフェはやりたいことじゃなかった!」だったら、ちょっと辛かったです。。。確信が持てない時は、まずは小さくやってみて、それから考える。そんな、ミニマムスタートがおすすめです。
*
「ホームパーティー」や「料理教室」をもっとやりたい。
カフェじゃなくて、自宅でやりたい。 という気持ちがハッキリとしたことと、そろそろ引っ越して、もう少し大きい家にすみたい!というタイミングがかさなり、中古マンションを購入して、リノベーションをして、ホームパーティーができる家をつくることになりました。
家計簿をつけたり、ライフプランをやっていたので大きなお金を動かす 決断もできました。
リノベーションの記録はこちら:http://tetoteto.info/renovation/renovation-00
年100回やろう!と目標を決めたわけでも、宣伝をしたわけでもなく、気付いたら100回開催していたのです。
会社の同僚から、小・中・高・大の友人、幼なじみまで。本当にたくさんの人がきてくれました。
週末の夫婦ユニットの活動は、 とにかく楽しかった!
その反面、桃子には葛藤がありました。
当時は、仕事=お金を稼ぐもの=楽しいだけではダメ という、固定概念がありました。
楽しいことをしたい気持ちとの葛藤で、会社をやめるという一歩が踏み出せない。
(豪希は、仕事もホームパーティーも両方楽しんでいました)
<そんな時に影響を受けた本をご紹介>
4.副業が生業に期 = 会社設立
桃子が会社を辞めるまでは、物凄い葛藤があって、それはnoteにまとめています。
https://note.com/momucofu/m/mf554879479a4
仕事に悩んでいるけど、やめられない、不安から抜け出せない。そんな方のお力に慣れれば幸いです。
*
この時、ホームパーティーで出会った人、会社員時代に出会った人から、個人的に商品開発の仕事をお願いされるようになっていました。
ただ、意気込んで会社を作ったわけではなく、「対会社なら、お仕事の依頼ができる」といわれて会社を作ることにしました。調べると、30万円の初期費用と、数万円の資本金があれば会社は作れてしまう。ならばと、勢いで作ったというのが正直なところ。
会社を辞めた時点で、年間契約の仕事が3つほどあったので、それは仕事を辞める上で、ひとつの安心材料にはなっていました。
「でも、お金を稼ぐために仕事をするってどうなのだろう?」という疑問はありました。
<そんな時に影響を受けた本をご紹介>
5.自分たちのスタイル確立期
仕事に限らず、生きる上で重要なテーマが 「わくわく」
わくわく働くってどういうこと?
詳しくは、豪希のnoteにまとまっています。
「ニートから2年で社長になれた理由、キーワードは”ワクワクドリブン」
https://note.com/atom5050/n/nd941bf7642e3
<そんな時に影響を受けた本をご紹介>
こんな価値観で相談にのっていると、関わるプロジェクトがどんどん増えていきました。
現在、ゆるゆると動いているものも含めると、50個ほど!
とても楽しく仕事ができている反面、こんなふうに色々なことに手を広げて良いのだろうか?というちょっとした不安というか、立ち止まって考える機会もありました。
ただ、そんな時に読んだ、ホリエモンの本に勇気づけられました。
<そんな時に影響を受けた本をご紹介>
自分たちの価値観と同じ方向を向いて、しかもずっと先をいっている人がいる(しかもそれが、ホリエモン)ということに勇気づけられた。
3.夫婦で起業の秘訣
いろんな夫婦の起業の形があると思います。
ここでは、私たちなりに、「わくわく」しながら楽しく、趣味の延長で気付いたら起業していた!と、いうふうになるにはどうすればいいのか。私たちなりの秘訣をご紹介しようと思います。
マネタイズを考えない
・一緒にでやっていて一番楽しいことを「やってみる」
・楽しかったら、またやる。アレンジしていく。
・つまらなかったら、やめる、方法を変える。
・マネタイズから考えないのがポイント
お金のハードルをはずして 自分に投資する
・家、旅行、キャンプ、料理、調理器具、カメラ、興味があるものにとことん投資する
・今までと全く違う世界が見える
・こだわりが持てるようになる
・スキルは後からついてくる
・出しすぎた!大丈夫?っておもうくらい、お金を使ってみる
・1〜3月分のお給料を目安
1泊12万円のグランピングなんて、ふつうでは考えられません。私たちも、1泊2万円以上のホテルには泊まったことがありませんでした。
しかし、この企画を見た瞬間に、どうしても参加したい!と思ってしまったのです。
思い切って、参加してみました。
「その結果、1泊12万円では安い!」という満足度をえられることができました。
グランピングレポート1:http://tetoteto.info/travel/domestic/glampinghakuba20171015
グランピングレポート1:http://tetoteto.info/travel/domestic/glampinghakuba20171016
*
色々なホテルを回って、マニュアル動画をつくる仕事の依頼がありました。
iPhoneでも十分なクオリティーで作れる仕事でしたが、ここは一つ、カメラ機材にこだわって、本格的な動画を撮影できるようにしてしまおう!ということで、100万円をカメラ機材に投資。
機材が変わると、とれる写真も変わってきますし、スキルもどんどんあがってきて、カメラ機材を揃える前にはなかったような、写真撮影や動画制作の仕事が増えていきました。
*
グランピングに参加したこともあり、キャンプ事業を始めようと思いました。
車もスタイリングの一部になるので、絵になるクラッシックカーを。
キャンプグッズは、プロの方に間違いないというオススメグッズを聞いて、一気に買い揃えました。
ちなみに車を買うまでのプロセスもブログに:http://tetoteto.info/travel/odekake/landcruiser60_20180907
いざ、これでキャンプ事業を始めよう!と試算したところ、
一泊6万円×6名=36万円 これを16回やると600万円は回収できる!
でも、ここまで計算して、ちょっとつまらないと思ってしまいました。わくわくしないんです。
雨が降った時の別プランは? オプションは? 色々考えていたら、テンションがあがらず。。。
結局、事業化をするのはやめました。
しかし、1回36万円の価値がある「コンテンツ」として、物々交換の商品の一つとして考えることにしました。
予算が少ないお仕事の依頼を受けてくれたデザイナーさんに対して、お礼にキャンプに誘う。
そうすればお金は数万円しか払えなくても、キャンプ好きなデザイナーさんにとっては、36万円の価値のある体験が対価としてお渡しできる。
それが、私たちと一緒に仕事をする価値や意味にしていきたいなとおもっているのです。
対価は自分たちで決める
・自分が提供するサービスに払ってもらう対価を決めなければいけない
・その対価は、人に聞かない、人と比べない、自分で決める
・「こんな暮らしがしたい」「こんな生き方がしたい」 「こんなサービスを提供したい」から逆算
・自分に投資をした経験が、自分のサービスの値段を決める時の基準や自信につながる
てとてとも、昔は友人に「料理教室、いくらなら参加したい?」と聞き、3500円で3品なら!という答えだったので、はじめは3500円からスタートしました。
でも、やっていくうちに、「もっと食材や道具にこだわって、面白いものを提供してよろこんでもらいたい!」
そういう思いから、だんだんと金額や内容が変わっていきました。
試行錯誤の末、この値段なら、来た人にもよろこんでもらえるし、自分たちも楽しいという「12000円の10品のコース料理」が今の私たちが提供するサービスになりました。
一見したらすごく高い金額だけど、実際に自分たちもお金を払って色々な体験をしているため、この金額やサービスに実感や自信がもてていると思います。
発信する
・やってること、やりたいこと を発信する
・ブログ、SNS、対面で話す
・仕事の相談や依頼は全て発信がきっかけです
・苦手ならば、得意な人に相談したり代筆してもらうのもアリです。
4.仕事のスタンス
大事にしたいこと、ありたい姿
・自分と自分に関わる人を幸せにしたい
・自ら大きなビジネスをしたいわけではない
・自分たちが作っていくのは小さなビジネスでいい
・友人が大きなビジネスをしたくて、それに自分たちの力が必要であれば関わる
・GIVEからはじめる経済圏をつくりたい
以上です!
いままであまり話さなかった、てとてとの裏側、結構具体的に話してみました。
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