我が家の器について
どーも僕です。
料理を盛る器はとても大切です。
持論ではありあますが、「料理は見た目が6割」。綺麗に盛り付けられた料理はそれだけで美味しいですし、目で楽しむことも料理の大事な要素の一つです。
我が家で使用している器の多くは、作家さんが作ったものです。いわゆる作家ものと呼ばれる器で、一つ一つ作家さんの手で丁寧に作られています。そのため作家さんの個性が表れていて、見ているだけでもたのしいのですが、料理を盛り付ける器が良いものであれば、格が上がりおいしくなります。
この記事では、我が家の器たちをご紹介します!
大沼道行
<作家プロフィール>
1963年 岩手県生まれ
栃木県窯業指導所卒業
栃木県益子にて修行
茨城県笠間にて修行
岩手県柴波町に開窯
現在に至る
大沼道行さんは、岩手県紫波町で作陶されています。代表作の織部をはじめ、重厚さと繊細さが同居した魅力的な作品が多い気がします。色々な新しい作品への挑戦についても前向きで、毎年新作を出しています。
存在感がある中にやさしさがあり、料理とのバランスが良く、長く飽きずに使える器たちです。
我が家には、八角の中皿と小皿、青磁の鉢、オーバル型の織部があってどれも非常に使いやすく、大活躍しています。
田代倫章
<作家プロフィール>
1979年 宮崎に生まれる
2002年 奈良芸術短期大学陶芸専攻科卒業
2002年 今成誠一氏に師事
2007年 益子にて独立
惚れ惚れするような繊細な造形と、大胆な色合い、素朴な風合い。
すごく綺麗な作品ですが、堅苦しい器というわけではありません。どんな料理との相性もよく、盛り付けるだけでワンランクもツーランクも料理の格を引き上げてくれます。華奢な印象を受けますが、どんどん使ってもびくともしない力強さがあります。
仕上げは手回しロクロで行うのも特徴。電気ロクロではないので時間はかかるけれど、その分機械で均一に仕上げた質感ではなく、少しいびつな土のあたたかみが残っている気がします。
こちらの器は僕のお気に入り。通常の作品とは違い炭化焼成という方法で焼いているそうです。表面に細かいひび割れが入り、マットな質感とツヤ感が同居する綺麗な器です。濡れるとまた綺麗なんだわ!
中林範夫
<作家プロフィール>
滋賀県信楽の製陶所で8年間、
岐阜県土岐市のタイル釉薬製造所で5年間勤務
2011年より作家活動を開始。現在、愛知県在住
サラサラした独特の肌ざわりが特徴の作品が多い作家さんです。女性的で華やかなフォルム。透き通るような不思議な色合いが印象的です。「やさしい」という表現がぴったりくる器たち。妻の桃子いわく「マシマロみたい」なのだそうです。
見た目の華やかさだけでなく、手にしたとき口をつけたとき、器に触れて感じる感覚を大切にした作品づくりをしています。
今成誠一
<作家プロフィール>
1950年 東京都に生まれる
1979年 備前にて浦上善次に師事
1982年 金重離陶苑に入る(川端文男に師事)
1986年 益子にて独立築窯
2001年 「塊魚」シリーズを始める
益子ではちょっとした有名人。そして名物おじいちゃん。塊魚という大きな魚のオブジェがトレードマークです。この作品を目印に陶器市で今成さんを探すのが、我が家の定番。
アイコンとなるような定番の型がないので、出会うたびに全く違う型の作品を見せてくれます。とても力強い作品が多く、インパクトのある創作料理にも負けない存在感があります。陶芸の枠を大きくはみだした土の造形作家らしいですが、今成さんが生み出す器も素敵です。
我が家にある一番大きな器は、今成さんの作品の大鉢です。めっちゃ大きいけど、真ん中にポンと盛るだけでなんでも成立させてしまう素敵なお鉢です。
上田隆之
<作家プロフィール>
1965年 北海道根室市生まれ
1986年 北海道総合美術専門学校卒
1996年 小樽市春香町に隆香窯開窯
2004年 小樽ふうど館にて初個展
2008年 凍土会(北海道の土での作陶を追求する会)設立
北海道出身の作家さん。
様々な自然釉を使い、釉薬による色合いや風合いの違いを見せてくれる作品が多いです。形は同じなのに使う釉薬で釉薬でこうまで違うかとびっくりします。その釉薬も手作りで、木材を燃やして灰にして、その灰から釉薬を作っているそうです。同じ木なのに、種類が違うだけでこんなにも違うもんなんですねー。
原料の粘土にもこだわっていて、道内のものを使用しているそうです。しかも、ご自身で掘って、砕いて、乾かして、精製しているそうです。
我が家には、同じ型の中鉢が釉薬違いで4枚あります。料理によって色を選べるって超便利。大きさも程よくて、どんなテイストの料理でも合わせることができる万能な器です。
田鶴濱守人
<作家プロフィール>
1973年 東京生まれ
多摩美術大学大学院 油画科卒業
学生時代より陶芸に興味をもち
独学にて陶芸を志す
現在、常滑にて作陶中
枯黄釉や黒錆釉の器が印象的な作家さん。少し枯れたような風合いの、時間を経て風化した美しさを感じさせてくれます。静かな美しさと、どっしりした存在感があります。
料理を盛り付けると、盛った料理の魅力を引き出してくれる気がします。地味な色の料理も、派手な色の料理もいい感じにまとめてくれます。
我が家には大きな枯黄釉のお皿があります。この器を使うと「The・大皿料理」の出来上がりです。テーブルを囲んでみんなで食べるシーンで大活躍してくれます。
村上祐仁
<作家プロフィール>
現在、静岡県藤枝市で創作活動中
薄く繊細で切れそうなほどシャープな造形。落ち着いた深みのある内側と、それと対象的な艶やかな彩色の外側の釉薬のコントラストがとても印象的。一度見たら忘れられない器を作る作家さんです。
器の外側を彩る艶のある赤や黒はまるで漆塗のようにも見えて高級感を湛えています。逆に外側がマットな質感のものは、刷毛目が縞模様のように残っていて、とても優しい印象です。
色合いもフォルムも独特ですが、意外にどんな料理にもよく合います。我が家ではご飯茶わんやとんすいとして大活躍しています。
鈴木まるみ
<作家プロフィール>
不詳
女性の作家さんで、女性らしい少し丸い造形と、優しい釉薬の色合いが特徴的な作品の作家さんです。器も可愛いのですが、一輪挿しもとても可愛らしいんです。小さな一輪挿しが一個あるだけで、お部屋の雰囲気が変わります。
我が家には、同じ型の小皿が釉薬違いで10枚あります。小皿もこの枚数が揃っていると、結構な迫力です。
及川静香
<作家プロフィール>
1982年 岩手県生まれ
2001年 益子陶芸倶楽部勤務
2006年 益子にて独立
名前だけ聞くと女性かなと思ってしまいますが、男性の作家さんです。男性らしいダイナミックな作品が多く、大きく削ったしのぎが印象的なマグカップやご飯茶碗が印象的です。土味の効いた素朴な質感の器で食べる食事はひと味違った雰囲気で楽しめます。
我が家には、しのぎの効いたマグカップと、土味の効いたマグカップが合計4脚あります。1脚は取っ手が割れていて金継ぎしていますが、最近怪しい…。
しかし、このマグで飲むコーヒーは一味違う!気がしています。