滝下達さんの器と健やかな食材のコトワリヲハカル昼食の会
2018年10月6日
谷中のギャラリーhaco にて、10月6日(土)〜13日(土)木工家 滝下達さんの「おもううつわ展」が開催されています。
展示期間中のスペシャル企画、
・滝下達さんの作品
・フードコーディネーターの三島葉子さんのお料理
・VegtableRecordさんの音楽
この3つのコラボレーションによる食事会に参加しました。なんとも贅沢なです。
会場
会場は、私たちも料理教室やワークショップをさせてもらっている、おなじみの上野桜木あたり。
滝下さんの器でコーディネートされたテーブルに迎えられました。
食事で使用される器も出番を待ち構えていました。ここにどんなお料理が乗るのだろう。ワクワクしながらテーブルにつきました。
お料理を作ってくださったのは、フードコーディネーターの三島葉子さん。
木工作家、滝下さんの地元茨城の食材であるレンコンや白魚を中心にメニューを1つ1つ丁寧に考えられておりました。
ウェルカムドリンク
レモングラスの白湯でホッと一息。
一皿目:栗の渋皮揚げと霞ヶ浦しらうおのブルスケッタ
細長い器に盛り付けられた色鮮やかな食材にテーブルが湧きました。食欲をそそる美しい一皿目にうっとり。
貴重な生の甘栗を初めていただきました。
栗には、燻製塩を合わせていただいたのですが、この塩は滝下さんが製作中に出てきたおがくずを使って、燻製香をつけたお塩とのこと。
食材と器が1つに融合する瞬間を感じました。素晴らしいアイデアに感動。
牛久のワイン
茨城県産にこだわった食材とワイン。木工作家の滝下さんの故郷に思いを馳せながら、美味しい食事とお酒を楽しみました。
生しらすはおかわりも。
二皿目:土浦レンコンのソテー
三皿目:茨城新米おむすび 香の物
茨城県産の特別栽培米のこしひかりのおむすびと、滝下さんのアトリエのそばで育ったレンコンのソテー。
パンチの効いたお味のレンコンが、おむすびの具としてものすごくマッチ。箸休めの香の物に時折、ホッとします。
一口食べるたび、レンコンやお米が育つ風景が目の前に広がるように感じられました。美しいお料理です。
四皿目:常陸牛のポテト
じゃがいもに常陸牛を巻いて甘辛く味つけた一品。京都の実山椒を白醤油につけた調味料がかかっていて、山椒にあたるとピリリという爽やかな香りが口の奥の方に広がります。たまねぎのスプラウトと一緒に食べるとシャキシャキという食感も楽しめます。
五皿目:揚げ秋刀魚と茨城紅こがねのおろしかけ
旬の秋刀魚と、紅子がねのおろしかけは、レモンの酸味でさっぱりとまとまっているお料理。黄金色のお皿にぴったりの色が美しい一品でした。
紅こがねは「ベニアズマ」から品質が優良なものを選抜育成した品種で、粉質でホクホクした食感。香ばしい香りと共に甘味が口の中に広がります。蜜芋的な強烈な甘さではなく、自然な甘味が沢山食べても飽きがきません。
ホッと一息
レモングラスの冷たいドリンクでメインの前の小休止。
猫も様子を伺いにやってきました。
六皿目:茨城のそば粉のガレットとローストポークサラダ添え
メインディッシュのローストポークは柔らかく、特にソースが特別に美味しかったです。五香粉・ウイキョウ・八角などの5種類のスパイスに、紹興酒や醤油、マーマレードの甘みが絶妙でした。
七皿目:縄文バターサンド
最後は、縄文土器をモチーフにしたクッキー生地に、クランベリーのバターが挟まったデザート。バターの優しい甘みがほっこり美味しかったです。
なぜ縄文土器をモチーフにしたかというと、この食事会の初めての打ち合わせで、滝下さんが「うつわのはじまりってなんだろう?縄文時代のうつわってどんな感じだったのかな?」という会話から始まったことがキッカケだそうです。
滝下さんのおうちの周りからもたくさん縄文土器の破片が転がっており、それを釉薬にしたり、食事会では、箸置きにも使われていました。
そんな話を伺っていると、木工作家の滝下さんがいらっしゃいました。
少しの時間でしたが、器をどのようにつくられているのか。そのお話を伺うことができました。
心地よい音楽と7品のお料理。そして器。3名のコラボレーションによって生まれた素敵なお食事会でした。
滝下さんの展示は、2018年10月13日(土)まで 谷中のギャラリー hacoにて開催中だそうです。
こちらのギャラリーでもVegtableRecordさんの音楽を聴きながら滝下さんの作品が鑑賞できます。