【観葉植物】ビカクシダの種類と特徴まとめ
一口にコウモリランといっても、実は色々な種類が存在しています。
自分好みのコウモリランを見つけるのも、また醍醐味です。
ここでは、僕が知っている限りのコウモリランたちを種類毎に紹介してみたいと思います。
原種と呼ばれるものは18種確認されていますが、最近のコウモリランブームに乗って、ハイブリッド種と呼ばれる交配された品種も誕生しています。年々種類は増えているようです。
1. プラティケリウム・リドレイ(P. ridleyi)
キングオブコウモリラン。コウモリランの中でも人気№1を誇るリドレイさん。シワシワ模様の貯水葉が特徴的で「キャベツ」って言われたりします。
比較的育てやすいらしいですが…、寒さに弱いようで越冬させるのが難しい品種です。ただ一度越冬できると、環境を変えない限り順調に成長する個体が多い印象です。
ただ高いんですよねー。
2. プラティケリウム・ウィリンキー (P. willinckii)
貯水葉を下に伸ばし葉が細いのが特徴的で、星状毛がびっしり生えているので、見る角度によっては銀白色に見えるとても綺麗な種です。
乾燥にも寒さにも強く繁殖力も強い為、育てやすい品種と言えるでしょう。
3. プラティケリウム・アンディナム(P. andinum)
南米の高地に分布しているため、日本の冬の寒さにも比較的対応できるそうです。大きさは最大で2m程度まで成長するので、育てる場所選びそう。胞子葉が根元で大きく2つに分かれ、下に垂れ下がるのが特徴的です。
4. プラティケリウム・ビフルカツム (P. bifurcatum)
我が家のコウモリランはこの品種。
コウモリランの中でも最もポピュラーな品種。
園芸店やおしゃれな花屋さんで売られているコウモリランはこのビフルカツムが多いです。
寒さ・暑さにも強く、環境能力にも優れている為、管理は容易です。屋内でも元気に育ってくれますし、越冬も比較的容易です。室内であればよほどのことがない限り越冬してくれます。
5. プラティケリウム・アルシコルネ (P. alcicorne)
胞子葉だけ見るとビフルカツムによく似ています。
違いは、貯水葉は丸くふちの部分に切れ込みがないのと、胞子葉はアルシコルネのほうが、幅が狭く切れ込みがシャープな印象なこと。
あと、「仕立て」が上の写真のように群生した状態で売られていることが多いです。
寒さには比較的強いらしいですが、10℃以下にならないほうが無難です。
6. プラティケリウム・エリシー(P. ellisii)
高温多湿を好み、寒さに弱い種です。他の種に比べて、胞子葉の色が濃い緑なのが特徴です。
また切れ込みは少なく、大きくハリのある胞子葉を横に広げるように成長してきます。
7. プラティケリウム・ステマリア(P. stemaria)
エリシーと似ていますが、ステマリアは胞子葉が先端で二股に分かれています。こいつも高温多湿好きなので、寒さが苦手です。
8. プラティケリウム・グランデ(P. grande)
「森の王冠」ともいわれるグランデ。数年前まで希少種でしたが、最近目にする機会も増えた気がします。
この種は大型のコウモリランで、どデカイ貯水葉と、迫力のある胞子葉が特徴的です。寒さにはある程度耐性があり比較的育てやすい種です。
9. プラティケリウム・エレファントティス(P. elephantotis)
特徴は胞子葉でその形が象の耳に似ていることが名前の由来です。コウモリランの中でもあまり耐寒性がないので、やや栽培が難しい部類に入ります。
最近、お花屋さんではエレファンティスとの他のコウモリランの交配種(ハイブリッド)をよく見かけます。
交配しやすいのかもしれませんね。
10. プラティケリウム・クアドリディコトマム(P. quadridichotomum)
クアド=4っていう意味です。胞子葉が2回切れ込みが入り、4つになることが名前の由来であり、こいつの特徴です。
11. プラティケリウム・スペルブム(P. superbum)
スペルブムとは「気高い・上品」という意味。スパーバムって呼ばれたりもするそうです。大きく王冠のような貯水葉。ドレスのような胞子葉。上品って意味がわかる気がします。
スペルブムは日本の寒さ、暑さにも強くコウモリランの中でも育てやすいです。あまり見かけませんが、見つけたら買ってみたい種です。
12. プラティケリウム・マダガスカリエンセ(P. madagascariense)
貯水葉に入る格子のような模様が特徴的。通称「緑の脳みそ」。この模様がマダガスカリエンセの最大の魅力。水が大好きで常に湿らせる状態を保って管理する必要があり、飼育難度は最高難度!素人は絶対に枯らします。
上手く育てるには、温室が必須です…。
13. プラティケリウム・ワリチー (P. wallichii)
平たく大きな胞子葉と、白っぽい葉脈が特徴です。コウモリランの中で成長期と休眠期がハッキリしていて、冬場は休眠期です。この時の管理をしっかりしないと枯れてします。
14. プラティケリウム・コロナリウム (P. coronarium)
コロナリウムとは「王冠をまとった」という意味。
貯水葉が王冠の形に似ていることが由来らしいのですが、多くの種でそんな感じの形をしている気がしますが…。また、貯水葉も個性的ですが、胞子葉も特徴的で切れ込みが多くウェーブしながら、下へ垂れ下がっています。
15. プラティケリウム・ワンダエ (P. wandae)
コウモリランの女王と呼ばれています。ゴージャスな貯水葉とドレスのような胞子葉が特徴的で、女王の名にふさわしいビジュアルです。
あまり見かけない種ですが、誰もが一度は飼ってみたい種です。
16. プラティケリウム・ヒリー(P. hillii)
アルシコルネに引き続き、こいつもビフルカツムに非常に似ています。違いは貯水葉の切れ込みが浅いことと、胞子葉が幅広でそれほど長くならないことがビフルカツムとの違いですね。管理はビルフカツム同様で、結構簡単に育てることができます。
17. プラティケリウム・ビーチー (P. veitchii)
ビーチーの特徴は深く細い切れ込みの入った胞子葉です。さらに星状毛が密生しているので葉の色が綺麗な銀色をしているのも印象的。
18. プラティケリウム・ホルタミー(P. holttumii)
高温多湿を好む大型の種です。胞子葉と貯水葉に張りがあるのが特徴で、太めの葉脈が綺麗です。葉脈がしっかりしているので、多くの種で垂れ下がる胞子葉が、ピンっと張って前にせり出すのも特徴です。
色も綺麗な緑色をしていて、僕の憧れの品種でもあります。
育て方についての記事はこちらですが一部抜粋してこの記事にも掲載します。
コウモリランの肥料について
水をあげた後に、肥料をあげています。
水を切ってから、液肥を説明書通りに水で薄めて、貯水葉のスポンジ状の方にかけるようにして染み込ませます。
我が家で使っているのは、ハイポネックスのハイグレード版。ノーマルも使ってましたが、こっちに切り替えてからの方が調子いいです。
コウモリランの成長を助ける活力液
水やり後にこれも肥料に混ぜて一緒に与えています。葉の張りと成長の速度がぐんと上がる気がします。
コウモリランの成長には風とおしが大事
我が家では、一日中(24時間ずっと)サーキュレーターの風を一番弱いので遠くから当てています。。
比較的高所にあって、激しいスコールと強い日差し、風通しのいい環境を好むコウモリラン。
本来の育成環境では、激しい雨に濡れては、日光と風で乾かされ、濡れては乾かされを繰り返しています。
なので、その環境を模倣する術として、サーキュレーターで微風を常に当て続けるという方法を取っています。。
サーキュレーターの風が強すぎると、葉の形状に変な癖がつくのでそよ風くらいの弱風を当てるのがベターなんですが、弱風が届くサーキュレーターってあんまりありません。
僕のオススメは、ボルネードのサーキュレーター。弱風でも遠くまで届きます。しかも、ピンポイントに風を届けることができるので、狙い撃ちできるのも気に入っています。
コウモリランが育つ光について
一日中(就寝時以外ずっと)LEDスポットライトを使って当てています。
赤と青の光の成分が含まれていれば、光合成は行われます。白色のLEDだと青い成分が多いようなので、バランスを考えて、我が家では電球色のLED(赤い光の成分が割と多いんです)を使っています。
シダの仲間ということで、日陰をイメージしがちですが、実はコウモリランは疎林(まばらに木が生えた林のこと)にしか分布しないと言われています。つまり、明るい環境が最適なんだそうです。
夏の直射日光はNGですが、秋や春には屋外に出して日に当てるとグングン成長します。ついでに葉が厚くなり、強くガッチリした株になるそうです。
コウモリランの好む温度について
あんまり気にしてないです。
乾燥は嫌うので、寒い時期は加湿するようにしています。
あとは、窓辺とかの気温差の激しい場所には置かないように気をつけています。
コウモリランを育てようとしている人や、飼育がうまくいかずに困っている人の助けになると嬉しいです。
コウモリランの種類と特徴については、こちらにまとめてあります。